覚えていますか?


今年の盂蘭盆会法要は、毎年の通り7月13日の午前、午後と2回お勤めしました。
一昨年までは午後の1回でしたが、新盆を迎えられるご家族のお参りが増えて、本堂に入りきらなくなったので、午前は新盆の家族の方、午後はどなたでもお参りいただける形になりました。
今年はご家族そろってのお参りもあって、本堂がいっぱいになりました。

この1年大切な方をなくされた皆様には1年が長くもあり、短かったと思う時間でもあったことでしょう。
私の経験ではありがたいことに苦しいこともだんだん薄れていきます。
49日、一周忌、新盆と家族の者も心の整理をつけていくのではないかと思います。
お参りいただいた方、またお手伝いいただいた方々にはありがとうございました。

今年のお盆法要の講演は大晦日に起こった世田谷一家殺人事件被害者の、宮沢さん一家の奥さまのお姉さんの入江杏さんでした。 
2000年12月31日未明入江さんの隣に住んでいた、宮沢さん一家、両親、子供2人の4人が無残に殺された事件。
そしてまだ犯人は捕まってはいない。
もう14年前になる。

私はゆっくりご本堂でのお話は聞くことができなかった。

お話の後でビールをのみながら少しお話しをすることができた。

ある日突然実の妹の家族が理不尽なことでいなくなるということは、想像を絶する悲しみでもあり怒りに違いない。
近い関係の方にうかつな質問はできなかった。

当日の講演の中で話された自作の「ずっと つながってるよ こぐまのミシュカのお話」・・という絵本をいただいてよんだ。
年を取って病気で自然になくなるのとは違うあきらめられない思いがあると思う。
そしてそういう状況に不条理に置かれたご家族の思い。

甥御さん姪御さんがかわいがっていた熊のぬいぐるみの名前がミシュカ。
ある日突然いなくなった4人。
ミシュカは、霜柱を踏む音にミシュカとよびかける2人の子供の声を聴きます。
そしていつでもいっしょにいる、空に、地に、昼も、夜も。
どんなに遠く離れていてもずっとつながってるから。
ありがとう、忘れないよ。

と、絵本は終わります。

きっと忘れたくない、入江さんがミシュカなのかしら。

子供たちはきっと幼いままで、元気なままで入江さんの心にとどまり続けるのでしょう。
もし、私だったら、どのように生きていくのでしょうか。

残されたものも、心のひだをたたんで、生きていかなければならないのですから。

お盆の入江さんのお話を自分なりに書きたいと思っていたのですが、今まで書くことができませんでした。
それはこのお話にどう向き合っているのかが自分で整理できなかったからです。

そして、今日は8月5日、テレビのニュースにスタップ細胞にかかわった、理研の笹井副センター長の自殺の報道がされました。
数日前には佐世保の女子高校生殺人事件が起こり、その背景が伝えられてきている。
人の命がこのように不自然に失われ、全うすることができない命があることがなぜ続くのかとても悲しいことです。
16年前の世田谷殺人事件の解決を願って、そしてこのように失われた命について忘れないでいたいと思います。

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