ブータンの不思議

先日、坊守の勉強会があって参加してきた。
一泊で坊守が東北・北海道、北陸などから集まり総勢180人余り。

講師は、宗教人類学者本林靖久氏。
ヒマラヤの秘境、ブータンについて研究している先生だ。
ブータンといえば先年国王夫妻が来日、東日本大震災のお見舞いに行かれたことはマスコミにも大きく取り上げられた。

ブータン日本の大きく違う点。
日本ではGNP、国民総生産が国力、豊かさの指針それが幸福としてすごしてきた。

しかしブータン王国ではGNH国民総幸福を提唱して独自の国造りを進めている。
また、宗教世界観に独自の考えがあるという。

とても印象深い童話を紹介された。
その題名も面白い「ヘレヘレじいさん」という話。

日本にはわらしべ長者という童話がある。
この話は確か若者が一文なしで都を目指して旅に出る。
途中で転んでわらを一本握ってしまう。
これが次々にみかん、絹織物、…最後には都に上ってお姫様と結婚するというお話だったと思う。だんだん有利になる交換。
これに比べて「ヘレヘレじいさん」は畑でトルコ石を拾います。
市場で売ろうと行く途中次々村人にあい、トルコ石が立派な馬、それが老牛、鶏となり、最後に楽しそうに心の思いを唄ってくる男にであい、歌と、鶏の交換を申し出て歌を歌いながら帰って行った。不利な交換のこんなお話。
この対照的なお話。
ブータンの人は、モノやお金を少しでも多く手に入れることが幸せと思っている人が多いこの世の中で、他人に惜しみなく施すことが幸せなことだと考えているのだ。

日本人と違う幸福のかたちがそこにある。

本当に疑いなくこの気持ちで暮らしていけるのか。
日本で生きている自分は一円でも自分に有利なように考えて暮らしている。
他人の幸福を自分の幸福と思えるのだろうか。
あまりの違いに、これでいいのかと考えてしまう。
そして考えただけで終わってしまいそうな自分がいる。

「ヘレヘレじいさん」はこの後唄いながら村に帰る途中、転んでその拍子に歌を忘れてしまったとか!


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